今から3ヶ月ほど前に、日本エコルという会社からメールが来ました。なんだろうと思ってメールを読んでみると、日本エコルは太陽熱温水器を取り扱う会社で、自社の商品を使ってみませんか?という内容でした。

日本エコル ホームページ


平板式と真空管式の違い

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太陽熱温水器といったら黒い平板状のやつが住宅の屋根に乗っかっているのをよく見るけど、日本エコルが取り扱っている温水器はこのタイプとは違うものらしいです。



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日本エコルが取り扱っているのは真空管式の太陽熱温水器だそうで、昔からある平板式よりも保温力が高いそうです。簡単に説明すると

平板式温水器 → ただの水筒

真空管式温水器 → 真空魔法瓶

ということです。

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真空管で作られたお湯は貯湯タンクに保管されるんだけど、このタンクも昔の温水器と比べてかなり高性能な断熱材が使われているそうです。

エコル社長曰く、平板式と真空管式は同じ太陽熱温水器という名前だけど中身は全く別のものとして考えたほうが良いということだそうです。


DIYでの設置
そんな超高性能な太陽熱温水器を提供してくれるというありがたいお話、引き受けないわけにはいきません。ただメールの文章をよく読むと条件が提示されていて、設置は自力でやってその様子を動画にして欲しいということでした。正直この条件が提示されていなくても自力で設置して動画にする予定だったので無問題ですね。

太陽熱温水器設置動画マイリスト

設置動画は↑のマイリストからどうぞ

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二週間かけて太陽熱温水器を設置しました。

一連の作業で一番難しかったのが単管パイプの設置です。単管を直角にまっすぐ設置するのはかなり難しいです。温水器本体の設置は足場が不安定だったからちょっと大変だったけど、足場をしっかり作れば割と楽勝でできると思います。


温水器を運用する
温水器を2ヶ月ほど運用した感想ですが、控えめに言って神ですね。晴れている日なら200リットルの常温水が1日で70度くらいまでいきます。翌朝になると60度くらいまで下がるけど日が昇ったらあっという間に100度になります。

今までは薪ストーブでお湯を沸かしていました。薪ストーブは一見無料でお湯が作れそうに思えますが、木を運んでくるガソリン代、ストーブに入る大きさにカットする労力がかかります。薪ストーブ本体も高温にさらされるものなので定期的に買い替えや補修をしないといけません。

太陽熱温水器は本当の意味で無料、無労力でお湯が手に入ります。厳密に言えば井戸ポンプの微々たる電気代がかかっていますが、上水道の家なら完全無料ですね。


連日曇りが続いた場合は?

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5月18日~5月23日の6日間、ずっと天気が悪かったのですが、100度からスタートした温水器の温度は6日間でどこまで下がったのか気になるところです。

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5月23日の水温計。6日間の悪天続きでもで100度→51度までしか下がっていません。(給水は一度もしていない)

冬用ジャンパーを着るほど寒い日もありましたが、気温が低くても真空管に太陽光が当たっていればお湯を作ってくれるみたいです。

エコル社長いわく太陽熱温水器という名前だけど実際は太陽熱ではなく太陽光でお湯を作っているとのことです。平板式の温水器だとせっかく太陽光でお湯が作られても外気温で冷めてしまうけど、真空管式なら外気温に左右されないのでこのような結果になったと思われます。


まとめ

設置費用
本体価格は20万以上する。工作経験がある人なら自力で設置可能な製品。

ランニングコスト
太陽光が熱源なので無料。

耐久性
シンプルな構造なので故障もほとんどない。仮に何かのアクシデントで真空管が壊れてしまっても一本からバラ売りしてくれるそうです。真空管の設置は洗剤を潤滑油代わりにしてねじ込むだけなので素人でも簡単にできる。

実用性
200Lタイプの真空管式太陽熱温水器を3月~5月まで使用しました。二人暮らしで使っていますが特にお湯が不足することなく使えています。ただ、冬の運用はまだ未経験なのでまた後日報告しようと思います。

個人的感想
世の中にはいろんなエコ商品があるけど中には偽エコ商品もたくさんあります。しかし真空管式太陽熱温水器は真の意味でのエコ商品だと思いました。初期費用は多少かかるものの設置後は半永久的に使えるし、シンプルな構造だから壊れにくい。これが本当のエコだと思いますね。


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