真・田舎暮らしにあこがれて 

Bライフ 小屋暮らし をやっています

2017年03月

松野さんからまた木について色々と教えてもらったのでここに書きます。


板目・柾目

薪割りをしていたら松野さんが柾目に割るとスパっと割れるぞと教えてくれました。


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柾目(まさめ)に割る とは年輪と直角に斧を入れるということです。

逆に年輪と平行に斧を入れる場合は 板目(いため)に割る と言うそうです。柾目に比べて板目は割れにくいです。


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↑の写真の場合は縦に斧を入れると柾目 横に斧を入れると板目ですね。


木裏・木表

板には木裏・木表があるそうです。

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丸太の芯に近い方を木裏(きうら) 外側に近い方を木表(木表)と言うそうです。

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木表ほうが木の収縮が大きいので反りやすいそうです。

↑の床板は木表が上になっていますね。色々調べてみたところ木表のほうが製材がしやすく板目がきれいに出るそうです。

逆に歌舞伎や能の場合はすり足をするので木裏を上にして床板をはるそうです。


ちゃんとした大工はこの特性をちゃんと考えながら仕事をするそうです。皆さんも身近にある木工用品をみたとき木裏、木表を意識してみると面白いかもしれませんね。

毎日ルンペンストーブを使っているうちに色々と特徴がわかってきたのでちょっと記事にします。

① 炎は入り口から煙突に向かって進んでいく

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ルンペンストーブの炎は入り口から煙突に向かって進んでいきます。この性質を考えて薪をくべなければいけません。


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手前に薪を配置

素人は薪をよく奥で燃しちゃうんだけどこれはNGです。

薪はなるべく手前でも燃やします。手前で燃やした薪の炎が煙突に向かって進んでいくのでストーブの全体が温まってくれます。


② 入口側は低温 煙突側は高温

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天板は煙突側に向かうに連れて高温になっていきます。だから火力が必要なときは煙突側の天板を利用します。

逆に低温で調理したいときなんかは入口側の天板を利用するのがいいですね。


③ 薪の種類をを上手く使いこなそう

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薪は 広葉樹(ナラ、ケヤキなど) と 針葉樹(杉、ヒノキなど) の2種類があります。それぞれ違った性質で燃えるので上手く使いこなしましょう。

広葉樹→低温で長時間燃える。 針葉樹→高温で短時間燃える。


部屋が寒くて室温をすぐに上げたい時は火力が強い針葉樹を使います。針葉樹をガンガン燃やしてある程度部屋の温度が上がったら広葉樹をつっこんどけばOK。長時間じっくりと燃えてくれて部屋の温度をキープしてくれます。

弱火でじっくり調理するときは広葉樹。火力がほしい時は針葉樹と使い分けます。細い薪ほど高火力で燃えてくれるので暇な時間に細い薪をたくさん作っておけば、さっとお湯を沸かしたいときなんかとても便利です。


これらの性質をよく理解してみんなもルンペンストーブマスターを目指そう!

松野さんのログハウスにきてもう一週間が経ってしまいました。早いねー

この一週間大工仕事や電気工事が多かったけど今回は機械修理です。

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スライド丸ノコのライトが故障。最寄りのマキタまで行って新しいライトを取り寄せて装着。


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ライトを取り付けた後はストッパーの取り付け。写真中央の黒い丸いのがストッパーです。

ストッパーを取り付けるには軸シャフトを外さないと行けないのでkure556を吹いて外します。そしてストッパーをとりつけて軸シャフトをはめ直すんだけど、バネが入っているのでシャフト軸がなかなか合致しません。

どうかんがえても人間の力じゃ無理ですね。

マキタの修理センターなら専用工具でちゃちゃっと作業するんだろうけどそんなものはないので、荷締めベルトをつかって少しずつ締めながら軸を合わせてシャフトを挿入。さすが松野さんだね、応用力がすごい。


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内装丸のこのモーターが焼ききれてしまったそうです。マキタに修理をたのんだらなんと18000円もすると言われました。

調べてみたらこの内装丸ノコ、ヤフオクで運がいいと16000円くらいで落札できるんだよなぁ・・・・


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いろいろ考えた結果、モーターを新品に取り替えようということになりました。モーターの値段は6000円なので上手く行けば12000円の修理代が浮くことになりますね。


修理中色々なトラブルが発生しました。

・筐体からモーターが抜けない→木で叩いて打撃で抜いた

・ネジを閉めようとしたら雌ねじが潰れて閉まらない→ボンドを注入して固定

・老眼鏡紛失で細かい作業ができない→二人がかりで1時間かけて捜索、VVFケーブル巻の穴の中に入ってた。


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組み立て完了!ちゃんと動作する様子を見て松野さんもご満悦だ。

松野さんはメカいじりが好きなので、壊れた大工道具はなんでも自分で直します。たぶん機械を使うとき頭のなかでどういう風に動いているかイメージできているんだろうなぁ・・・・

ぼくも自転車をいじったりするから、どのように自転車が動いているか脳内でイメージしながら運転しています。だからちょっとでも変な異音がしたらすぐに原因はあそこかな?って推測できるし負荷がかからないような運転に自然となりますね。

いまは買い替えたほうが安い時代になったから修理することはあまりなくなったけど、自分で修理していると構造も理解できるし、物事を見る視点も変わってくると思います。

視野が広くなるとそれだけ世の中の色々な物事に興味が向くようになって楽しみが増えます。小屋暮らしを初めて1番変わったのは自分の物を見る視点だとおもいます。なんでも自分でやって体験してみる。これほんと大事です。


おまけ

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ルンペンストーブのリングがぼろぼろになってきて今にも崩れそうな感じだったんだけど、松野さんが木工機械の歯をリング代わりにしました。

リングが朽ちたら買うことしか頭になかったけど、こういう発想もあったのかと感心してしまいました。


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修理したストーブで焼肉パーティーだ!近所の人もやってきて3人で楽しみました。

松野さんの別荘でルンペンストーブで煮炊きなどをしています。

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このタイプのストーブはルンペンストーブ、時計型ストーブ、卵型ストーブなど色々な呼び方があるけど、松野さんはルンペンストーブと呼んでいます。

このストーブは鉄とステンレスの2種類あるんだけど、松野さんいわくステンレスのものがおすすめだそうです。鉄のストーブだとすぐに熱でボロボロになるけど、スレンレスだと直しながら使えば8年くらいは持つらしいです。

また分厚い鋳物のストーブは見た目はかっこいいんだけどストーブが暖まるのが遅いのですぐに部屋を温めたいときは不便です。

このルンペンストーブは薄いので火をつければすぐに暖まるので非常に使い勝手がいいです。


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ラーメン

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ポトフ

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炒飯

上手く使いこなせるようになると多彩な料理ができます。


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大きい薪もリングを開けて投入すればらくらく入ります。寝る前に割ってない大きな薪を入れておけば朝までもちます。

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ちなみにリングを開けて薪を投入するときは吸気口をしめてからやらないと煙がものすごく出ます。気をつけてください。

長野に来てからは松野さんの後ろについて色々見学されてもらってます。

今回は電気工事の仕事が多いですね。

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丸太小屋にライティングレールを設置するところ。


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完成。


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近所のリンゴ農家さんが電気配線を直してほしいと依頼してきました。一つのスイッチで3つの蛍光灯が全て点灯してしまうので一つずつのスイッチにしてほしいということです。


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ぼくは電気工事士の資格を持っていないので松野さんが何をやっているのかよくわからないけど、非常に厄介な工事だというのは見ていてわかります。


松野さん「クソ!この電気工事をした奴はどういう神経をしているんだ。もっとシンプルに配線しろよ・・・」


他人が工事した電気配線はなるべくなら触りたくないそうです。工事に取り掛かる前にどういう配線なのか探るところから始まるので非常に大変そうです。

しかもここの配線は通常では考えられないような意味の分からないものだったみたいで松野さんのイライラがピークに達していました。


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壁内の配線なのでケーブルを通すのも一苦労。

施主は大変なら外配線にしちゃってもいいよと言ってたんだけど松野さんのプライドが許さないのか内配線でがんばってました。


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天井の板を外して配線。

ただの電気屋と違って大工の知識もあるので建物の構造を考えながら配線を通していました。


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板をはめて完成。予定では1日で終わる工事だったんだけど、翌日の午前中までかかりました。こういう工事は蓋を開けてみないとわからないのでプロは誰も引き受けたがらないそうです。

料金は15000円。非常に良心的な値段だね!

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